漢字能力検定2級 攻略

その他

はじめに

おはようございます。当然ですが「漢検」って受けたことありますか??正式名称は漢字能力検定というもの。よく小学生から高校生までが対象となっておりますが、資格としては結構メジャーですよね。

  • 3級 :中学校卒業レベル
  • 準2級:高校在学レベル
  • 2級 :高校卒業レベル(常用漢字がすべて読み書き活用できる)
  • 準1級:一般・大学レベル
  • 1級 :一般・大学レベル

と公式ではなっています。

ここで注目したのが漢字検定2級です。どうせ資格を取るなら2級の高校卒業レベルですね。また、その上にも準1級や1級とありますが、日常あまり使うことがありません。準2級でも一通りの新聞や本など読め、日常困ることはほとんどありません。

しかし2級に注目したわけは、準2級と2級では勉強するうえで【量と質】がだいぶ変わってきます。要は、今までと違った対策が必要になってくるため、「勉強」・「成長」をするうえでとても役に立つと思ったからです。

ちなみに学生の方であれば、履歴書に漢字検定2級と書けますし、高校卒業レベルの能力があるなと評価されます。また「孫子の兵法」や「論語と算盤」といったちょっと難しそうな書籍も読めるようになります。ちょっとした読書でも漢字の意味・理解が増えますね。

社会人の方も、会社の会議などで使う資料の漢字も問題なく読めて、恥をかくこともありません。2級は日本漢字能力検定協会でも示している通り、常用漢字のすべての読み書きができるレベルなので、それ以上の漢字では読み仮名をつけるべきであり、専門用語となります。読み方を間違ったとしても漢字2級を持っていることがわかれば、相手が難しい漢字を利用したのだなと、こちらが責められることはありません。堂々と間違えられます。(笑)

このブログでは

  • 漢字検定にチャレンジしてみたい!!
  • やるからには合格したい!!
  • 学校で強制されている。。←先生がしつこいとか。
  • 会社で強制させられてる。←信じられませんが、このような会社もあります
  • なんでもいいから自分に自信をつけたい!!
  • 合格は目指すが、満点は目指さない

という方に向けた、漢字検定の合格のために必要な分析」を行い、いかに少ない時間で「効率よく合格」をするかをまとめました。もともと理系の私でしたが、何か別の分野に挑戦しようと思ったのがきっかけです。実践すれば誰でも合格できるのが漢字検定の良いところです。特別な能力はいりません。読んでいただける方の参考になればうれしいです。

ちなみに私は社会人になってから漢字検定3級から挑戦し、約1年で2級まで取りました。30代後半の社会人ということもあり、暗記は苦手で、しかもそんなに意欲的でもありませんでした。また、今ではとても珍しい超過酷な労働時間(朝8時~夜9時までの拘束)の中で、勉強を始めたため、条件的にはかなり悪い方だったと思います。

漢字検定2級メリット

せっかく受ける人も、受けようかなと考えてる人にも、参考までにいくつかメリットを紹介させていただきます。

  • 漢字を覚えることで読書がより楽しくなる。
  • 読める漢字が増えて、文章の理解が深くなる。
  • 文章などシンプルにまとめられる。
  • 履歴書や外部の方へのアピールポイントとなる。
  • 毎日の勉強の習慣が身に付き、今後、別の分野での勉強にも役に立つ
  • 「資格」というものを手に入れることで自信がつく。
  • 特別な能力がなくても、コツコツやれば誰でも取れる資格。

などですかね。

具体的な例をあげますと、私の場合は読書が好きなので、単語で背景がよみとれたり、意味の間違えが減りました。

資料作成や作文などを提出する際、ちょっと難しい言葉を使い、ダラダラとした説明文をシンプルな文章にまとめられたり、「背水の陣」など鬼気迫る覚悟を持った感情を上司や部下に伝えることもできました。

また、「漢字検定」という資格は、他の民間資格より認知度が高く、初めて会った方などからの評価もされやすいです。例えば中卒の方でも漢字検定2級の資格を持っていれば、高校卒業程度の語学力はあるんだなと評価され、かなり就職・転職(外部からの判断)が楽になると思います。

なにより、他の資格と違ってとっつきやすいんですよね。日本人なので日常に漢字があり、日々使っているため、新しい勉強のスタートとしては英語や簿記よりもやりやすいのが利点ですね。

そして、頑張った結果はしっかりと「資格」として外部にアピールできる証がもらえるのと、自分はここまでできたんだという自信がつきます。特別難しいことをやるのではなく、誰にでもできる事をコツコツ積み重ねていくことで、結果が出ます。

このようなメリットは一部の例ですが、少しはモチベーションあがりましたかね(笑)

漢字検定2級デメリット

しかし、先ほど挙げたメリットだけではありません。やはり物事にはメリットがあればデメリットもあります。そこでここではしっかりと漢字検定を受けるにあたり、デメリットも考えていきましょう。参考までにぜひ確認を!!

  • お金・費用がかかる
  • 時間がかかる。時間を使う
  • 敵が出てくる。

必要な費用)

まずは、漢字検定を受けるために必要な道具があります。それらをそろえるための費用と試験料がかかります。具体的にどれくらいかかるかといいますと、

  • 文房具 :1000円(赤ペン、緑ペン、鉛筆×3本、消しゴム×2個、鉛筆キャップ、ノート)
  • 参考資料:2640円(漢字学習ステップ:1320円税込・過去問題集:1320円税込)
  • 試験料 :3500円(日本漢字能力検定協会ホームページ)https://www.kanken.or.jp/kanken/textbook/past.html※参照
  • その他 :会場までの交通費

と約7000円かかることになります。学校や会社が準・試験会場になっていたり、試験料を払ってくれるところもありますので、その対象の方たちは3000円前後の費用となります。個人で受けるのでしたら7000円は必要になりますね。

必要な時間)

次に時間です。やはり漢字を覚えるための時間が必要となります。2級合格までの総学習時間は60時間~80時間が必要と考えております。漢字が得意な人だったり、暗記などが早い人だと40時間あれば合格できると思いますが、あくまでも専門分野でなく、コツコツやってみようという方が対象の時間です。1日1時間を学習・勉強の時間にあてると約2ヶ月で合格する計算です。

別の視点から考察)
 この漢字の勉強時間をアルバイトなどした場合の比較計算をしてみますと、時給1200円で約70時間働いた場合、84000円の価値が出てきます。もちろん時間はお金では買えませんが、トータルで出費は、準備・備品に7000円+勉強時間に84000円、合計約9万円となります。
 漢字の勉強をすることで、将来この支出を回収できる収入になるかを考えてもよいかもしれませんね。例えば、会社で月給の資格手当などがある場合、漢字検定2級の対象の方は月給手当5000円付くとすると約18ヶ月(1年半)で回収でき、その後はプラスの収入となります。なのでその会社で1年半以上働く予定があるのでしたら(勉強期間も入れると約2年以上)お得ですね。
 この考えをもとに他の勉強を選択するのもありだと思います。知識は持ち運び自由な自身の財産ですからね。持ってて損はありません。

敵が出てくる)

最後に「敵が出てくる」ですが、具体的に言いますと、いろいろ足を引っ張ってくる周りの方がいます。「えっ!?今更、漢字勉強してるの!?漢字なんかケータイで調べられるでしょ!」「このグローバルな時代において漢字の勉強!?」といったものです。学生や研究などで漢字が必要な方はこのような問題はないと思いますが、社会人になり、資格の勉強をする!と決めたものの漢字を選ぶことは、ちょっと遅れているのではと思われたりします。

目的の明確化

 上記に書かれている通り、物事にはメリット・デメリットがあります。漢字能力検定を受けるにあたっても同じことが言えます。「漢字能力検定2級の認定」=「あなたの大切な時間を使う」ことになるのはまちがいありません。しっかりと自分が納得したうえで勉強に取り組んでいってほしいと思います。   

要するに誰かにやらされてやる勉強ではないということですね。今後、自分自身が成長したいと思い、時間の使い方や学習の仕方を学んでいきたいという向上心がないと続かないと思います。

そして、効率よく勉強してしまえば、それだけお得ということです。

総合的に見て、自分自身に少しでもメリットがあるなと思ったらぜひ実践していってもらいたいと思います♪

何のために漢字能力検定をうけるのか!?自分自身に問いかけたとき、

  • 「やるからには合格するんだ」
  • 「受かってみんなに自慢するんだ」
  • 「自身の成長のために頑張るんだ」
  • 「時間の使い方を学ぶんだ」
  • 「学習の仕方を今後に役に立てるんだ」

という自分なりのしっかりとした目的を明確にする必要があります。その心構えが合格への最短距離となります。

私の場合は、2021年1月に新年の目標を立てたのがきっかけでした。目標の中で「苦手なことに1つだけ挑戦してみる!」とありました。そこで選ばれたのが漢字検定2級でした。私のイメージは漢字をただ暗記していく苦痛と考えていたからです。

とにかく目標を決めたので、あとはどう克服するかとなります。ステップ1として、苦痛を和らげるために過去の2級受験者の合格する人の特徴や出た箇所、配点の割合、重要点など細かく分析しました。細かく分析していった結果、重要な箇所や出題者の意図がなんとなくわかってきました。そしてこのデータは実際の試験で本当に合格できるのか試したくなっていきました。そんな意欲もわいたおかげてステップ2では制限時間(1日1時間半以上は漢字の勉強してはいけない)
を決め暗記を進めていきました。

「自分のこの分析を実践し合格する」これが私の目的の明確化でした。結果として、予定通り2021年2月の漢字能力検定に169点で合格することができました。合格点は155点でしたのでかなり余裕のある合格となりました。要するに目的はその人それぞれで何でもよいということです。

さて、皆様の目的が明確になったところでそろそろ実践に入っていきましょう!!まずは準備を整えていきましょう♪

必要な物・準備

  • 漢字検定2級の参考書
  • 漢字検定2級の過去問題集
  • ノート
  • 消しゴム
  • 赤ペン
  • 緑ペン
  • 鉛筆・シャープペン
  • 鉛筆キャップ(鉛筆を使う人は必要。筆箱が汚れます)

「参考書と過去問題集」は写真の2点を使用することを推薦します。理由としては漢字検定試験を受ける「日本漢字能力検定協会」が出している書籍のためです。ここに記載されている漢字以外は試験にでないということです。この後、分析していくと「協会として覚えてほしいもの」や「ここはよく出る」というものをまとめていくとき、とても使い勝手がよくなります。注意してほしいのは、詳しく用語説明が記載されているのは2級で新しく覚える単語だけです。準2級までの漢字は例題等でしか出てきません。

実はこの過去問題集の方はとてもすごいものであって、13回~15回程度の過去問題集の範囲を覚えると実際の試験では200満点中140点~160点取れてしまいます。なので勘のいい方はわかる通り、これだけやっておけば準2級までは合格できてしまうということになります。※準2級までは問題の7割(140点以上)を取れれば合格のため

2級は約8割(約160点前後)必要なので過去問題集だけでの合格は少し運任せになってしまいます。なので安全に合格するためには「漢字学習ステップ」が必要となります。

「ノートと消しゴム」はなんでもよいと思います。贅沢を言えば、消しゴムはよく消えてカスが出にくいものがよいですかね。

「鉛筆とシャープペン」ですが、こちらは試験の時に使います。試験はボールペンやフリクションは使用禁止となっております。鉛筆でしたらBとかが書きやすいと思います。シャープペンの場合は、HBでよいと思いますが、先が細いので試験用紙が切れないように注意が必要ですね。ちなみに筆圧が強い人は字を消すときに跡が残ったりします。

消しゴムもシャープペンも自分が気にったものを使うとやる気が出ますので、「使う道具」にはこだわりを持つとよいと思います。きっと最初のころは目標に燃えてどんどん勉強する方もいると思いますが、1ヶ月も続くと途中で集中力ややる気がなくなります。そんな時、自分の気に入った道具を触っていると、最初に決めた思い「原点」を思い出し、再スタートできます♪

次に「赤ペンと緑ペン」なんですが、こちらは効率よく覚えるために必要な道具となります。赤ペンや緑ペンは黒ペンで書く時よりも脳が意識します。基本的には緑ペンで答えを書いて、間違ったところを赤ペンで直すといった方法が覚えやすいと思います。やり方は人それぞれだと思いますのであくまでも例として使用していただければと思います。大事なのは余計なことはやらないことです。わかっているところに時間をかけ、何度もやっていたら手がつかれるだけとなります。自分の苦手なところを明確にして、そこだけを集中して覚えれば効率が良いということです。

分析

ここでは漢字能力検定2級の細かな分析を行っていきます。

この分析により、どれに時間をかけ、どれだけ覚える必要があるかなどを明確にし、合格までの最短距離を目指します。分析とか必要なく、とにかく素直な方は実践項目に進んでしまうといいと思います。あくまでも、なぜそこが大事なのかを明確にするだけなので、具体的にどうして?と思う人には面白いと思います。(笑)

何度も言いますがこれは「合格は目指しますが、満点は目指しません」それが大前提で進んでいきますので、満点を取りたい方はやり方と時間がだいぶ変わってくると思いますのでご了承くださいませ。 ちなみに、「合格」ではなく「満点」を目指すと約2倍以上の勉強時間が必要となります。

  • ゴールの明確化・試験日からの逆算
  • 試験範囲の全体図を把握する
  • 分野に分け、各項目の時間を割り当てる
  • 優先順位を決め、時間割当を行う

ゴールの明確化(試験日からの逆算)

まずはゴールを明確化していきます。試験日からの逆算です。試験日に合わせて勉強時間を割り出します。例えば今日が6月1日で試験が7月9日の場合、残り日数は39日となり、総学習時間で70時間使うとすると、あなたの1日の勉強時間は70時間÷39日で「約1時間45分」の勉強時間の確保が必要となります。※あくまでも目安で多めに時間を確保しております

この時間を目安に、もっと余裕が欲しいという方は、次の試験に標準に合わせたり、逆にもっと時間を確保できるという方でしたら、期間を短くして挑戦してみるのもよいと思います。

とにかく限られた時間で最大限の効果を出していきたいと思います。合格は目指しますが、満点は目指しません。あなたは試験当日までどのくらいの時間をつかえるのかをしっかり明確にしておきましょう。1日ずつどれくらい時間が使えるか明確にしておくと集中力が上がります。また、できなかった時の調整がその都度変更できます。やり始めていくと、毎日同じ要領では進まないことに気づきます。ほかの学業が遅れてきたり、仕事が長引いたり、食事にさそわれたりと。そのため、1日1時間のうち30分足りなかったら、次の日に30分回したり、あらかじめ重要な日がある場合は前もってほかの日に時間を振り分けておくなどできます。

 例えばですが、計画を立てずに日々の勉強時間が曖昧となり、後半にまとめてやろうとした場合、意外と覚えられない箇所が出てきたり、試験の2日前に緊急の出来事(不慮の事故や家族に関係すること)などが発生した場合、どちらも慌ててしまいますよね。なので、計画の段階で試験の2日前でも家族や友人とゆっくり食事ができる時間は確保しておくと、余裕をもって望めます。

あなたにあった合格までの勉強時間の算出方法

下記の項目に当てはまるものを選出し、時間の合計を初期時間から引いてください。引いた時間があなたの必要とする勉強時間の目安となります。ちなみに心配性の方は出た数字に10時間足してください。

  • 初期時間90時間 
    1. 高校を卒業している-3
    2. 普通科の高校を卒業している-2
    3. 大学を卒業している-2
    4. 文系の大学を卒業している-5
    5. 暗記に抵抗はない-2
    6. 暗記が得意-3
    7. 素直である-5
    8. 一度決めたら最後までできる-5
    9. 良く活字の読書をする-5
    10. 漢字が好き-5
    11. 漢字が得意-5
    12. 他人より集中力があり-5
    13. 何事も集中力が高い-5
    14. 漢字検定3級あり-5
    15. 漢検準2級あり-10
具体的な例)
例1)文系の大学卒業の方で-12素直であり-5、普段から1度決めたら最後まで頑張る方 で-5、さらに暗記に抵抗がなく-2が得意で-3しかも漢字が好きで-5得意で-5したら、90時間-37時間で53時間あれば覚えられます。
例2)全部該当する方であれば10~20時間あれば合格できます。
例3)中学卒業ですが、素直で一度決めたら最後まで頑張る方は80時間以内に合格できます。暗記も得意で実は漢字も日常使ってたのであれば、まったくの漢字初心者であっても70時間を下回る時間で合格できます。

私の場合は、仕事が激務ということもあり暗記は弱くなると仮定し、60時間が目安となりました。余裕を持って試験をむかえたかったので平日は1時間、土日を使って2時間、合計約70時間を使いました。1月4日から勉強して2月10日が試験だったので1ヶ月と5日でしたが、かなり後半は余裕で行えました。

あくまでも目安ですが、大体自分の必要な時間は算出できると思いますのでぜひ試してみてください。

試験範囲の全体図を把握する

 試験勉強をする前にとても大切なのは試験範囲を理解し、全体図を把握することです。試験範囲が不明だったり、どのくらい勉強すればいいのかわからないと、とても不安になり手がつきませんよね。すごく行動的な方でとにかくやるんだっといって、全力で全く違う方向に走らないように、あらかじめ全体を把握し最短距離で迷わないように進みたいですよね。

まだ、勉強するか迷っている方は、勉強するための判断基準として参考となります。

  • 試験:年3回実施(2月・7月・11月)
  • 試験時間:60分
  • 試験配分:200点満点
  • 合格基準:200点満点のうち約8割(155点~160点以上)2級からは平均点が反映
  • 試験場所:各会場
  • 持ち物:受験票・鉛筆またはシャープペン・消しゴム
  • 出題範囲常用漢字:2136字(漢字能力検定2級)
  • 出題範囲項目:9項目(毎回同じ9項目)
    1. 読み・・・・・・・配分:30点 難易度☆1 優先順位A 目標:26点(86.7%)
    2. 部首・・・・・・・配分:10点 難易度☆1 優先順位A 目標: 8点(80.0%)
    3. 熟語の構成・・・・配分:20点 難易度☆3 優先順位A 目標:16点(80.0%)
    4. 四字熟語・・・・・配分:30点 難易度☆5 優先順位C 目標:22点(73.3%)
    5. 対義語・類義語・・配分:20点 難易度☆4 優先順位C 目標:16点(80.0%)
    6. 同音・同訓異字・・配分:20点 難易度☆4 優先順位C 目標:16点(80.0%)
    7. 誤字訂正・・・・・配分:10点 難易度☆4 優先順位D 目標: 4点(40.0%)
    8. 漢字と送り仮名・・配分:10点 難易度☆3 優先順位D 目標: 6点(60.0%)
    9. 書き取り・・・・・配分:50点 難易度☆4 優先順位B 目標:44点(88.8%)
  • 学習必要目安:60~80時間(1ヶ月半~3か月)

優先順位を決めて、時間を割り当てる

出題範囲の全体図は試験問題の配点と難易度で振り分けることができます。下記の図がそのわかりやすい表となります。

限られた時間で確実に点を取るための簡単なルールがあります。それは簡単で得点配分が高いものを1番先に手っ取り早く覚えてしまい、次に難しいけれども得点配分が高いものを克服することです。

このルールに従って上記の表から考察していくと、項目ごとに分けたときの優先順位が決まります。

各項目からみる勉強の優先順位発表

【第1位】読み

範囲は広く難しい漢字がよくできますが、勉強すればすぐに8割取れるようになります。読みで間違ったところの復習は空いた時間ですぐにできますので、とても勉強しやすいです。なにより30点の配分は大きい。

【第2位】部首

得点配分は10点と低いですが、一通りやっておけばこちらも簡単に8割取れます。試験に出る部首はある程度決まっており、数種類しかでないため、少し勉強してパターンを覚えてしまうとよいです。点数配分は少ないですが確実に取っておきたいところです。

【第3位】熟語の構成

はじめは何が何だかわからず、大体通常の人は後回しにする項目です。しかし、意外にも簡単に覚えるのにコツがあり、一度覚えると8割以上簡単に取れるようになります。対義語や同訓などの他の20点項目よりも選択問題のため、点が取りやすいです。

1位から3位までは、比較的簡単に得点が取れるようになるため、できるだけ時間をかけず次に進みたいですが、もし、なかなか覚えれれない場合は焦らずに他の項目と並行して勉強を続けていくのが良いと思います。ポイントとしてはまとまった時間を作り覚えるというよりも、空いた時間にちょこっと復習するを繰り返すのが良いと思います。この3点は確実に点を取っておきたい項目になります。

【第4位】書き取り

漢字検定の大ボスですね。避けては通れない項目です。なんとこの項目は配点が50点もあり、全体の4割の力をもっています。ダントツで得点力があります。また、この項目を覚えると他の項目でも大いに活躍してくれます。この項目を8割取れるようになるとほぼ合格が見えます。そのため、覚えるのは大変ですが、しっかり時間をかけて覚えていきましょう。全項目で1番時間をかけるべき項目となります。

【第5位】対義語・類義語

難しく思われていますが、実は大穴です。過去15回の出題をみていくと、同じ問題がほとんど出てきます。あまり公表できませんが、分析の結果、この項目は確実に点が取れます。なのでやればやっただけ確実に点が取れるというボーナス項目となっております。出題者側からしたら、この項目は問題を作りにくいのかもしれませんね。

【第6位】同音・同訓異字

比較的難しい漢字は出てきませんが、出題範囲がとても広く、似たような感じと混ざってしまったり、思い出せそうで思い出せない漢字が出てきます。過去問題を繰り返し行い、あまり手を広げず8割を目指すのが良いと思います。漢字が得意な人は簡単かもしれませんね。

【第7位】四字熟語

配分は30点ととても高いですが、優先順位がなぜか7位と低い位置です。実は対策がとても難しいというのが本音です。この項目は四字熟語を書く問題20点とその四字熟語の意味を割り当てる選択問題10点の2つとなります。出題範囲も広く、漢字も難しい上に意味も覚えなければいけないという最難関となります。過去問題15回分をしっかり覚えて6割~7割とれるようにし、ステップの四字熟語をすべてやり切れれば8割見えます。覚えるのに時間がかかる上に確実に点が取れるわけではないため、順位が低くなっております。書き取りの次にしっかりと時間を取ることを進めます。

【第8位】漢字と送り仮名・誤字訂正

どちらも5問出題され各2点の10点の項目となります。問題数が少ないのと全体からみた配点も低いため、優先順位は落ちますが、難易度としてはそんなに高くはありませんので、気が向いたらやる。くらいのスタンスでよいと思います。この項目を間違えたからもうダメだってことはありません。どちらも8割を目指してあまり時間をかけず、他の項目に力を注いだ方がよいと思います。過去問題をやっていればある程度点数は取れますので、最初のうちはそこまで意識しないで進めていきましょう。

どの項目に時間をかけるべきか

結論は「範囲が広くて覚えにくく難しいが、配点が高い」分類に分けられる【書き取り】と【四字熟語】にどれだけ時間をかけられるかで得点は大きく変わるため、ここの2つに時間をかけるべきです。

しかし、その2点だけを重点的にやって他がおろそかになってもいけませんし、簡単に点数を取れる項目もあるため、やらないともったいないです。むしろ、そちらを先に進めた方が効率は良いです。

ではどの項目にどのくらいの時間をかけると丁度良いのか、簡単に説明していきます。

まず、漢字検定2級は全部で9項目に分かれています。その9項目も大きく分けると5つの分類に分けることができます。

5つの分類

  1. 覚えやすくて簡単で、しかも配点が高い・・・【読み】
  2. 覚えやすくて簡単だけど、配点は低い・・・・【部首・熟語の構成】
  3. 覚えにくく難しいが、配点は高い・・・・・・【書き取り・四字熟語】
  4. 普通(標準的な難しさで、配点もそこそこ)・【対義語類義語・同音同訓異字】
  5. 覚えにくく難しく、配点も低い・・・・・・・【漢字と送り仮名・誤字訂正】

下記の図のように、各項目の配点と難易度から勉強の割合を算出できます。%の高いところ程、勉強時間が必要になってきます。そのため、上記で示した勉強を進めるための優先順位とは別に、勉強の時間が必要な順位を出すことができます。

配点難易割合順位
読み30点☆15%1位書き取り26%
部首10点☆15%2位四字熟語21%
熟語の構成20点☆28%3位対義語類義語16%
四字熟語30点☆521%4位同音同訓異字12%
対義語類義語20点☆316%5位熟語の構成8%
同音同訓異字20点☆312%6位読み5%
誤字訂正10点☆33%6位部首5%
漢字と送り仮名10点☆34%8位漢字と送り仮名4%
書き取り50点☆426%9位誤字訂正3%
合計200点100%

別件で、過去の合格者のデータをみると上位3位の項目(書き取り・四字熟語・対義語類義語)で差が出ています。やはりこれらにしっかりと時間をかけ覚えていくことが重要と読み取れます。

具体的な例として、試験合格まで勉強時間を全体で70時間とり、1日1時間勉強すると決めたとき、【書き取り】にかける1日の勉強時間は、60分×26%で16分と計算できます。また、全体で70時間使うと決めているので、そのうちの26%の18時間12分を【書き取り】の時間となるため、約18日は使うと覚悟で取り組むとよいと思います。

勉強のポイント
漢字の勉強方法は【がっつり勉強法】【分散勉強法】の2種類使えます。
1つは時間を多く使いしっかりと覚える【がっつり勉強法】です。こちらは1時間以上まとまった時間が作れるときに、新しい問題や時間のかかりそうな問題を取り組むときに使います。試験前の模擬テストなどはしっかりと時間を使った勉強が良いと思います。
2つ目は少ない時間で少量を分散させる【分散勉強法】。1度やったところの復習や簡単な読みや部首などの問題を解いたり、難しい問題も5問のうち1問だけやるなどの方法。例えば1時間必要な勉強内容を6つに分け、1回10分の勉強を6回行う。するとちょっと空いた時間でさっと覚えることができます。

項目別対策

読み・・・・・・・配分:30点 難易度☆1 優先順位A 目標:26点(86.7%)

【読み】は漢字の勉強を進めるうえで、最初に取り掛かることをお勧めします。覚え方も、書く必要がないので、問題と答えがあれば移動中でもちょっとした空き時間でも復習できます。なので、先によく間違えるところをチェックしておくと、繰り返し勉強できます。まとまった時間を取らずに覚えていくとよいです。

部首・・・・・・・配分:10点 難易度☆1 優先順位A 目標: 8点(80.0%)

熟語の構成・・・・配分:20点 難易度☆3 優先順位A 目標:16点(80.0%)

【部首】と【熟語の構成】はパターンが決まっており、何度か問題をやっていくとコツがつかめます。また【熟語の構成】においては ア~オ の5つの選択しで10問出るため、2つずつバランスよく出題されます。オの回答が1つの場合が多く、その場合はア~エのどれかが3つになります。そのため、すべての答えがわからなくてもある程度絞り出せます。

四字熟語・・・・・配分:30点 難易度☆5 優先順位C 目標:22点(73.3%)

対義語・類義語・・配分:20点 難易度☆4 優先順位C 目標:16点(80.0%)

同音・同訓異字・・配分:20点 難易度☆4 優先順位C 目標:16点(80.0%)

誤字訂正・・・・・配分:10点 難易度☆4 優先順位D 目標: 4点(40.0%)

漢字と送り仮名・・配分:10点 難易度☆3 優先順位D 目標: 6点(60.0%)

書き取り・・・・・配分:50点 難易度☆4 優先順位B 目標:44点(88.8%)

実践・どのように勉強していくか

  1. 参考書と筆記用具の購入(できれば最新版の2021年度版がよいです)
  2. 参考資料「漢検過去問題集」をどこの回でも良いので、1回60分でやってみる。自分の現在の得点をしっかりと把握する。あまりの難しさに気づくと思います。
  3. 得意な項目を伸ばしていく。できたところが多かった項目など。参考書の「漢字学習ステップ」のP147からのパワーアップから項目を選び、数回に分けて集中して覚えていきます。
  4. 9項目のうち5項目を「漢字学習ステップ」のパワーアップから集中して覚えきる。ここで優先される項目は、【読み】【部首】【熟語の構成】【書き取り】の4項目です。あと1項目はなんでもよいです。
  5. 過去問題集①~⑬まで1回ずつ行う。やり方として、1時間のまとまった時間がとれるのなら、いっぺんに過去問題をこなす。次に間違ったところを復習する。再度、同じ過去問題をおこなう。すぐに同じ問題をやるので180点以上は取れるとよい。また、ここで間違えた(2回とも間違えた)ところはA4の用紙を用意して書き込んでおく。いつでも繰り返し勉強できる復習用紙になる。まとまった時間が取れない時は、過去問題の前半(四字熟語)まで30分。後半30分と2つに分けたり、9項目のうちいくつかやるなどして項目分けして少しずつ過去問を進めるとよい。
  6. 過去問題集⑬まで進んだら、次に「漢字学習ステップ」のパワーアップの残りの項目を進める。時間が足りないと感じたら、【漢字と送り仮名】と【誤字訂正】はやらなくてよい。(過去問題集の出題範囲だけで充分)※ここまでできればもう合格圏内です。
  7. 上記がおわったら、再度過去問題集①~⑬まで行う。こちらも間違えてしまったことろはA4の用紙に記入しておく。
  8. 最後に「漢字学習ステップ」のP191の総まとめ①②を行う。ここまで行ってしっかり8割点数が取れたら実際の漢字検定では合格できます。

もっと効率よい方法はあると思いますが、安全にしっかり合格できるようにこれらを実践するとよいと思います。要点だけを絞った方法です。合格するためにこれ以上やる必要はありません。

ちなみにこの方法で勉強を進めていくと、過去問題1回約60分、採点20分、復習30分、再テスト40分を13回で約26時間~32時間。各項目のパワーアップで9項目4時間で約36時間。上記の方法で勉強していくと通常計算で62時間~70時間はかかる計算となります。もともと得意な人は、この時間から短縮できます。1回の過去問題の時間も30分で済んだり、採点、復習を合わせて20分くらいでできたり、再テストは25分とかでできる場合もあるため、さらに時間は縮められますのであくまでも目安として考えていただけるとよいです。また、人によってはこの方法でもっと時間がかかる場合もありますが、この範囲だけをコツコツやれば確実に合格へのルートのため、しっかりと進んでいければよいと思います。

過去問題集のポイント
1度やっただけなのに間違えなかったところはもう勉強しなくてもわかっているところなので時間をかけなくてよいということです。要するにやらなくてよいところです。この時間をかけなくてよいところが洗い出せるのが過去問題の良い点でもあります。

試験前にやるべきこと

試験前の復習はこれだけ。自分の何度も間違えてしまったものをまとめたA4用紙の復習。あと普段通りよく寝れるとよいですね。持ち物は前日にすべて用意しておきましょう。

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